張本智和が北九州で劇的勝利で優勝
2018年6月11日
6月10日の日曜日、北九州市で行われた Seamaster ITTF ワールドツアー ライオンジャパンオープンの男子シングルスで、7ゲームの激闘の末に張継科を僅差で破り、日本の張本智和が再び表彰台の最上段に立ち世界を驚かせた(9-11, 8-11, 11-9, 11-4, 10-12, 11-7, 13-11) 。
2度目の優勝、張継科を破り優勝した張本智和(写真:Hideyuki Imai) |
中国深圳で行われた先週の中国オープン初日の1回戦での対戦では14歳の張本智和が疑う余地のないストレートで勝った。しかし、今回の対戦では張継科に勝利することがもっと困難なものであることが証明された。
中国オープンでの対戦とは反対に、ジャパンオープンでの最初の2ゲームは張継科が支配し張本に自分の卓球をさせなかった。しかし、第3ゲームを張本が最小ポイント差で取ると、流れは一気に張本のほうに傾き、第4ゲームでは完全に張本が優勢になり、ゲームカウントを2-2のタイに持ち込んだ。
次の2ゲームでは、張継科、張本智和、共に少しの幸運があった。第5ゲームで張継科は8-10とされた後、連続ポイントで追い付きデュースとしたが、このポイントの中には台のバックエッジをかすめるショットがあった。結局、デュースからこのゲームを取った。一方、第6ゲームでは張本もゲームポイントでバックエッジをかすめる球でゲームを取り、勝負を最終ゲームに持ち込んだ。
そして、最も劇的な最終ゲームを迎えた。張継科は、1-5と劣勢だったところから盛り返し、10-9と先にチャンピオンシップポイントを握った。日本の観衆の前で、張本は10-10のデュースに持ち込んだが、その後自分自身のチャンピオンシップポイントも逃してしまった。張本は12-11と再び優勝まであと1ポイントとし、ついにサービスエースで優勝を手にした。張本は喜びのあまり床に突っ伏してしまったが、その後対戦相手とお互いを讃えあって握手を交わした。
張継科のコメント:
「なにしろ、優勝できるところまで来ていたので、ちょっと残念です。しかし、同時に自分にとって受け入れられる結果でした。準決勝で腰を痛めたことを考えると、ほんとうにいいプレーができたと思います。最近あまりプレーしてなかったので、マッチポイントのような重大な場面で冷静さを保ち精神的に強い状態でいることができませんでした。今年のうちに、試合ごとに前の試合よりいい試合ができるようにしていきたいです。今回の3大会(*)の自分の目標はすでに達成できました。また、試合の結果に関係なく、最高の報酬はここで得た教訓です。」
(*訳者注:先々週から3週連続で行われた香港オープン、中国オープン、ジャパンオープンの3大会。香港オープンが約半年ぶりの張継科の復帰戦でした。)
張本智和のコメント:
「ほんとに、ずっとリードされていて苦しい試合だったんですけど、そこで耐えて7ゲーム目逆転して勝った自分にほんとにおめでとうって言いたいです。中国オープンから1週間経って、ほんとに別人のように強くなっていた張継科選手にここで競って勝つことができたことは本当にうれしいです。」
張本智和が手にした彼の名前が刻まれた ITTF ワールドツアー男子シングルスのトロフィーは、これで2個目になる。張本智和は、2013年の塩野真人以来のジャパンオープン男子シングルスの優勝者となった。
張継科にとっては、今回の結果は彼が望んでいた最終結果ではない。しかし、長期間の早期敗退を終わらせるとともに、2016年以来の決勝に進出できたため、ジャパンオープン出場については総じて張継科は喜んでいる。
(Simon Daish 記)
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