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2020年3月30日月曜日

ITTF 6月末までに開催予定の卓球国際大会の停止を決定

国際卓球連盟(ITTF)は、コロナウイルス(COVID-19)の世界的な流行(パンデミック)と東京オリンピックが延期されたことにより、ITTF主催の卓球の国際大会のうち今年6月30日までに開催予定だった大会の停止などを役員会で決定した。

決定の詳細は以下の通り。


  1. 6月30日まに予定されている国際的な移動を伴うITTFのイベントおよび活動の停止
  2. 2020世界卓球選手権の日程は来週に発表予定
  3. 2020年3月時点のITTF世界ランキングリスト、およびイベントの延期や移動の制限、およびその他の問題に関連するすべての結果の今後の評価の凍結
  4. 2020東京オリンピックおよびパラリンピックの予選日程の調整作業は、本大会の日程の決定後に行われる
  5. また、ITTF役員会で2020年度の財務管理についても検討され、役員会の経費の削減に合意し上級スタッフは報酬の削減を提案した。同時に、他の分野での全面的な経費削減も検討している

上記の決定は、3月16日に行われたITTF役員会の決定に優先するものであり、刻々と変化する世界情勢に対応するため、本日2回目の役員会の予定も決定された。

今後、2020年4月15日に役員会を行い、状況についてさらに検討を行う。

ITTFは、ITTFアスリートコミッションのサポートを通じてアスリートとのコミュニケーションを継続して行い、COVID-19パンデミックの観点で今後行われるすべての決定についての最新情報を継続的に提供していく。今後の決定にすべてのアスリートの意見が反映されるように、すべてのアスリートに対するアンケートも進行中である。

2019年10月15日火曜日

グラフで見る卓球の東京オリンピックへの道(男子偏)

卓球の代表レースを「東京オリンピック代表への道」としてホームページでまとめています。これは、シングルス代表2名の選考の基になる2020年1月の世界ランキングの対象となる大会から積算した暫定の2020年1月のランキングポイントを大会終了ごとに集計しています。

10月13日にワールドツアープラチナのドイツオープンが終わった後のこの暫定のランキングポイントは次のようになっています。

 張本智和 水谷隼丹羽孝希森薗政崇神巧也吉村和弘 吉村真晴 松平健太大島祐哉上田仁
1097584257960519549454830 4390 3250 20501655

今回は、ツイッターのフォロワーの方のリクエストで各大会時点での暫定ランキングポイントの推移をグラフにまとめましたのでここに掲載します(グラフ上をマウスでポイントするとその大会時点でのポイントが出ます)。


男子は張本智和がダントツの1位で7月末のT2ダイヤモンド終了時点でで2番手と約1700ポイントの差が、8月のブルガリアオープンでの張本智和の優勝で約2400ポイント差に広がりその後2500ポイント前後の差で推移しています。2番手は水谷隼と丹羽孝希がずっと争っていますが、7月のオーストラリアオープンで水谷隼が丹羽孝希を逆転しその後約500ポイントの差で推移しています。

グラフで見る卓球の東京オリンピックへの道(女子偏)

卓球の代表レースを「東京オリンピック代表への道」としてホームページでまとめています。これは、シングルス代表2名の選考の基になる2020年1月の世界ランキングの対象となる大会から積算した暫定の2020年1月のランキングポイントを大会終了ごとに集計しています。

10月13日にワールドツアープラチナのドイツオープンが終わった後のこの暫定のランキングポイントは次のようになっています。


 伊藤美誠  平野美宇 石川佳純  加藤美優  佐藤瞳 早田ひな  芝田沙季 橋本帆乃香 木原美悠  長﨑美柚
12305 10175 9855 7545 7315 6760 5720 5520  4855 4670

今回は、ツイッターのフォロワーの方のリクエストで各大会時点での暫定ランキングポイントの推移をグラフにまとめましたのでここに掲載します(グラフ上をマウスでポイントするとその大会時点でのポイントが出ます)。


伊藤美誠は9月末時点では10865ポイントでしたが、10月の第1週にあったワールドツアーのスウェーデンオープンと第2週にあったドイツオープンで2週連続で女子シングルスで準優勝だったため一気にポイントを増やしました。これに対して、2番手の平野美宇と3番手の石川佳純はこの2大会でポイントを増やすことができず1位の伊藤美誠との差が開いてしまいました。
ただ、平野美宇と石川佳純は今週末にポイントの高い女子ワールドカップに出場するためここでポイントを稼いで伊藤美誠との差を縮めるチャンスです。


2019年10月7日月曜日

伊藤美誠は陳夢に逆転負けで悔しい準優勝 - 卓球2019スウェーデンオープン

10月3日から始まった卓球のワールドツアースウェーデンオープンの最終日は伊藤美誠が準決勝で同い年の孫穎莎に勝ち、決勝で陳夢と対戦したが惜しくもゲームオールで優勝を逃した。

伊藤美誠は1ゲーム目と3ゲーム目を取ったあと、4ゲーム目のデュースでの競り合いに勝ってゲームカウント3-1とした。ゲーム内容からも、勝利の予感がしたが、陳夢がその後3ゲームを取って、本来伊藤が得意な逆転パターンを陳夢にやらせてしまった。伊藤は連覇を意識したわけではないだろうが、ほとんど勝てていた内容だっただけに優勝を逃したのは悔しいだろう。
とはいえ、伊藤は準優勝で1440ポイントを獲得して東京オリンピック選考の基準になる来年1月の世界ランキングのポイントを540ポイント上積みし2位の平野美宇に1200ポイント以上の差を開けた。さらに3位の石川佳純とは1550ポイント開いて、年内の主要大会が6大会であることを考えるとシングルス代表の2位以内はかなり濃厚にした。

伊藤美誠 vs 陳夢    3-4 (11-8, 6-11, 11-7, 12-10, 8-11, 9-11, 5-11) (試合ビデオ)
2019スウェーデンオープン 女子シングルス 表彰式

2019年9月8日日曜日

卓球の東京オリンピック代表レースを今後の大会からシミュレーション(男子偏)

卓球の東京オリンピックのシングルス代表は男女それぞれ2名で、来年2020年1月の世界ランキングでの日本選手上位2名が選出されることになっている。

この来年1月の世界ランキングは今年1年間に出場した国際大会と昨年の世界選手権の獲得ポイントで決まる。このため、来年1月の世界ランキングの対象になる大会での獲得ポイントをランキングポイントの方法に従って計算したのが「東京オリンピック代表への道」に載せている積算ポイントで、現在は張本智和がダントツのトップでそれを水谷隼と丹羽孝希が追う形になっている。水谷隼と丹羽孝希の差は少ないが、4位以下は大きく離れているため実質水谷隼と丹羽孝希の2位争いという構図だ。

この3選手の9月7日現在の積算ポイントは以下のようになっている。

1月のポイント 張本智和 水谷隼 丹羽孝希
① 1800 ブルガリアOP 1500 2018WTTC 1500 2019WTTC
② 1465 中国OP 1125 カタールOP 1170 アジアカップ
③ 1440 香港OP 900 ジャパンOP 900 中国OP
④ 1250 2018WTTC 900 香港OP 900 カタールOP
⑤ 1200 2019WTTC 900 中国OP 750 2018WTTC
⑥ 1125 カタールOP 900 2019WTTC 720 香港OP
⑦ 1080 アジアカップ 900 ブルガリアOP 675 豪州OP
⑧ 900 韓国OP 720 チェコOP 675 ジャパンOP
T2マレーシア 400 400 400
T2シンガポール
10660 8245 7690
(メモ)WTTC=世界選手権、OP=オープン、T2=T2ダイヤモンド大会

また、今年年内に行われるワールドツアー以上の主要大会で残っているのは以下の8大会で、3選手の各大会へのエントリー状況、および獲得できるポイントは以下のようになっている。

大会 開始日 張本 水谷 丹羽 ベスト8 ベスト4 準優勝 優勝
アジア選手権 9月15日 〇 × × 900 1170 1350 1800
スウェーデンOP 10月1日 〇 〇 〇 900 1170 1440 1800
ドイツOP 10月8日 〇 〇 〇 1125 1465 1800 2250
チームワールドカップ 11月6日 〇 〇 〇



オーストリアOP 11月12日 〇 〇 〇 1275 1465 1440 2250
T2マレーシア 11月21日 〇 〇 〇 500 600/700 800 1000
男子ワールドカップ 11月29日 〇 × 〇 1275 1530/1660 800 1000
グランドファイナル 12月12日 〇 〇 〇 1275 1660 2040 2550
(メモ)ベスト4の1530/1660は3位決定戦があり4位が1530、3位が1660

ここで水谷隼が男子ワールドカップにはエントリーしていないことがわかる。これは、男子ワールドカップに出場できるのは各国2名でかつ予選を兼ねている各大陸のカップ戦(アジアはアジアカップ)に出場していることが出場条件のためだ。また、アジア選手権には、水谷隼と丹羽孝希がエントリーされていない。丹羽孝希は会期が重なっているパラグアイオープンにエントリーしているためと思われるが水谷隼については不明だ。

丹羽孝希がエントリーしているパラグアイオープンはチャレンジプラスシリーズの大会で優勝ポイントが1100ポイントあるが、南米のためか男子シングルスのエントリーが50名ほどで丹羽以外で最高世界ランキングは32位の選手なので、丹羽は出場すれば優勝の可能性が大きい。現状1000ポイント以上が2個しか取れていない丹羽にとってはこの優勝ポイントは価値がある。また、丹羽は4月のアジアカップで3位で1170ポイントを獲得している。ランキングポイントに算入する8大会には各大陸のカップ戦と各大陸の選手権(アジアの場合はアジア選手権)のポイントはどちらか一方しか算入できないので、丹羽がアジア選手権での獲得ポイントを算入するには1170を超えるポイントが必要でこれは決勝に進出しなければならないことを意味する。つまり、丹羽孝希はアジア選手権で決勝に進出するよりもパラグアイオープンで優勝する方が確率が高いとしてパラグアイオープンにエントリーしたと考えられる。ただし、準優勝だと880ポイントなので意味がなくなる(ランキングポイントの計算方法については2019年の世界ランキングシステムの説明を参照)。

また水谷隼の出場しない男子ワールドカップでのポイントも気になる。昨年も張本智和と丹羽孝希が出場しベスト16が出場できるステージ2には問題なく進んだが二人とも準々決勝で敗退している。そこで、このシミュレーションでは二人の結果を昨年同様に準々決勝敗退とし1275ポイントと仮定する。

残りの大会は3選手ともすべてベスト8と仮定したいと思う。。

このような仮定で最初の表を計算しなおすと以下のようになる。

張本 水谷 丹羽
① 1800 ブルガリアOP 1500 2018WTTC 1500 2019WTTC
② 1465 中国OP 1125 カタールOP 1170 アジアカップ
③ 1440 香港OP 900 2019WTTC 900 中国OP
④ 1250 2018WTTC 900 中国OP 1000 パラグアイOP
⑤1200 2019WTTC 900 ブルガリアOP 1125 ドイツOP
⑥ 1125 カタールOP 1125 ドイツOP 1275 男子WC
⑦ 1275 男子WC 1125 オーストリアOP 1125 オーストリアOP
⑧グランドファイナル 1275 1275 1275
T2Dマレーシア 400 400 400
T2Dシンガポール 500 500 500
1月のポイント 11730 9750 10370
(メモ)WC=ワールドカップ

上の表で赤字の数字が今後開催される試合の仮想ポイントになる。丹羽孝希に不確定なポイントが多いものの、丹羽は水谷隼を上回るために戦略的に出場大会を選んでいることがわかるだろう。丹羽はパラグアイオープンで優勝し、ワールドカップで昨年以上の結果を残し、ワールドツアー/プラチナとグランドファイナルで水谷と大差がつかなければ東京オリンピックのシングルス代表が見えてくる。

一方、水谷隼はワールドツアー/プラチナとグランドファイナルと丹羽に差を付けなければ東京オリンピックのシングルス代表の座は見えてこない。

水谷と丹羽には不確定なポイントが多いので各大会の実際の結果でこのシミュレーションも微妙に変わってくるだろうが、男子ワールドカップは1つのチェックポイントになるだろう。

なお、シミュレーションではチームワールドカップを外している。チームワールドカップは団体戦で戦われるが団体戦の中でのシングルスの1勝は250ポイントに数えられる。つまり、大会中に5勝すればチームワールドカップのポイントは1250ポイントになるので無視できるポイントではない。また、1人の選手に2点起用が集中すると1人だけポイントが多くなることもある。今年は各大会の獲得ポイントが東京オリンピック代表の選考に関わってくるので、もちろん倉嶋監督は優勝を狙うための最善の起用を考えるだろうが、そのために2点起用が1人の選手に集中して代表選考に影響を与えないように望みたい。

同様のシミュレーションについては、こちらの9月の世界ランキングのトピック(こちらを参照)でも説明している。

2019年8月6日火曜日

東京オリンピック代表レース、後半戦の展望

卓球の東京オリンピックのシングルス代表2名は2020年1月の世界ランキングで決まる。
そして、この来年1月の世界ランキングは主に今年1年の国際大会の成績で決まる。

今年の国際大会で日本選手の出場できる大会は、1月から7月までにワールドツアーとワールドツアープラチナが年間12大会中7大会、世界選手権やワールドカップなど大きな大会は6大会中2大会、T2ダイヤモンド大会は3大会中1大会が終了した。つまり、ワールドツアー以上の大会21大会中10大会、約半数が終了したことになり8月から12月が後半戦と考えられる(年間スケジュールはこちらを参照)。

そこで、前半戦を終えての状況と筆者が注目する後半戦のポイントを説明する。

1. 現状分析

まず、男女トップ3選手の現在のランキングポイントと内訳をまとめると次のようになる。

  伊藤美誠   平野美宇  石川佳純 張本智和   水谷隼 丹羽孝希 
 ランキングポイント  10370  9590  9405  9535  7840  7690
 ①  2000  1500  1750  1465  1500  1500
 ②  1465 1500   1465  1440  1125  1170
③   1465  1465  1200  1250  900  900
 ④  1440  1170  1170  1200  900  900
 ⑤  1125  900  900  1125  900  750
⑥   900  900  900  1080  900  720
 ⑦  900  900  900  900  675  675
⑧   675  855  720  675  540  675
第1回T2ダイヤモンド   400  400  400  400  400  400
ここで①~⑧は現在のランキングポイントに算入されている獲得ポイントをポイントの高い順に並べたものである。どの大会のポイントか詳細に知りたい方はこちらを参照(女子・男子)してほしい。また、どうして8個なのか分からない方は「2019年世界ランキングシステム」の説明を参照して欲しい。

ここでは、1000ポイント以上をより多く獲得している伊藤美誠と張本智和がリードしていることがわかる。
次に、女子3選手について高いポイント4個(①~④)の合計と平均を比べてみる。

   伊藤美誠  平野美宇  石川佳純
 ①+②+③+④ 6370  5635   5585
平均   1592 1409  1396

ここでは、下位のポイントは今後の大会で入れ替わる可能性があるため、上位4個に注目している。この表でわかるのは、伊藤美誠は現在合計のランキングポイントだけでなく、1個1個のポイントでも高いポイントを獲得していることだ。

このことから、後半戦では1000ポイント以上のポイントを獲得するだけでなく、高いポイントを獲得することが重要になってくる。

2. 後半戦の考察

「現状分析」から後半戦はまず1000ポイント未満のポイントをなくすこと、また1000ポイント以上のポイントを獲得するだけでなく、高いポイントを獲得することが重要なことがわかる。

そこで、後半戦の主要な大会で獲得できるポイントを整理してみよう。

 最終結果  優勝 準優勝   準決勝  準々決勝  ベスト16  ベスト32
 ワールドカップ  2550  1915  3位1660
4位1530
1275   1020  7~20位
765
 グランドファイナル  2550  2040  1660  1275  1020  
 ワールドツアープラチナ  2250  1800  1465  1125  900  675
 ワールドツアー  1800  1440  1170  900  720  540
 アジア選手権  1800  1350  1170  900  720  540

なお、11月に開催されるはチームワールドカップは個人のポイントになるのは団体戦のシングルスに出て1勝した場合だけで1勝につき250ポイントを獲得できる。

ここで、後半戦を見ていく上で知っておきたいのは以下の点だ。
  1. ワールドカップに出場できるのは平野美宇、石川佳純、丹羽孝希、張本智和のみ
  2. ワールドカップは第4シードまでに入れば準決勝まで行ける可能性大
  3. アジアカップとアジア選手権のポイントは同時に算入できない
  4. アジア選手権のポイントは通常のワールドツアーと変わらない
アジアカップがワールドカップの予選を兼ねているのでアジアカップに出場していなければワールドカップには出場できない。また、ワールドカップは1か国2名の出場のため第4シード(シード順は最新の世界ランキング順)までに入ると中国選手と当たるのは準決勝以上となり高ポイントが期待できる。この点では、ワールドカップに出場しない伊藤美誠と水谷隼は不利になる。

また、アジア選手権のポイントとアジアカップのポイントはどちらか一方しかランキングポイントに算入できない。つまり、アジアカップ3位で1170ポイントを獲得している石川佳純と丹羽孝希は準決勝敗退では獲得ポイントが1170を越えず、決勝まで進んで優勝か準優勝でないかぎりランキングポイントの増加はない。その点で、8月末からTリーグも始まりスケジュールが過密になる後半戦でアジア選手権を回避した丹羽孝希は賢明かもしれない。逆に、石川佳純は体を休める絶好の機会だと思うのだが、アジア選手権出場を選んだのは日本のキャプテンとしての責任なのだろうか。

また、ワールドカップ出場がない伊藤美誠と水谷隼もアジア選手権を回避したので、後半戦はワールドツアー/プラチナとグランドファイナル、そしてチームワールドカップの7大会だけでポイントを稼ぐことになる。その分、1大会1大会に集中して高いポイントを目指す覚悟ということだろうか。

より詳細な後半戦の考察についてはこちらをご覧ください。

2019年7月27日土曜日

来月から今年後半戦、まずはブルガリアオープンから


 5月末の中国オープンから7月中旬のT2ダイヤモンドまで6大会が集中したアジアシリーズが終わり、4週空いて8月15日からワールドツアーのブルガリアオープンが始まります。

このブルガリアオープンの翌週には同じワールドツアーのチェコオープンが開催されますが、8月以降年内のワールドツアー/プラチナは舞台がアジアからヨーロッパに移ります。また、日本選手は1月のハンガリーオープン(ワールドツアー)に出場していないので、ワールドツアー/プラチナは3月末のカタールオープンから6大会を終え、8月からワールドツアー/プラチナ5大会とグランドファイナルがあるので、このブルガリアオープンからが実質今年の後半戦と言っていいでしょう。

実際に、8月以降はワールドツアー/プラチナ5大会と12月のグランドファイナル以外に、アジア選手権、ワールドカップ、チームワールドカップ、T2ダイヤモンド(2大会)と大きな大会だけでも前半より多く開催されます(年内の大会スケジュールはこちらを参照)。


来年の東京オリンピックのシングルス代表を目指す選手にとっては、選考基準の2020年1月の世界ランキングに関わる大会はまだ半分以上が残っています。これからの頑張りでまだまだ結果が変わるので、1戦1戦を大事に、また体調にも注意して、戦っていってほしいと思います。

ブルガリアオープンの概要、大会日程、出場選手、見どころ、ライブ配信の視聴法についてはこちらをご覧ください。

2019年5月26日日曜日

【卓球】中国オープンを皮切りにワールドツアー5大会+T2ダイヤモンドの6連戦が始まる(5/30~7/21)

 今週の木曜日(予選は5/28(火曜))からワールドツアープラチナの中国オープンが始まります。
約2か月ぶりのワールドツアーですが、この中国オープンから約2か月の間にワールドツアー2大会とワールドツアープラチナ3大会がありその締めくくりにT2ダイヤモンド大会が行われます。

5/28-6/2: 中国オープン(ワールドツアープラチナ)
6/4-9: 香港オープン(ワールドツアー)
6/12-16: ジャパンオープン(ワールドツアープラチナ)
7/2-7: 韓国オープン(ワールドツアー)
7/9-14: オーストラリアオープン(ワールドツアープラチナ)
7/18-21: T2ダイヤモンド大会(マレーシア)

これらの大会が終わると、ワールドツアープラチナが年間6大会中4大会、通常のワールドツアーが年間6大会中3大会と年間の半分以上のワールドツアー/プラチナが終わったことになります。そのため、東京オリンピック代表を目指す選手にとってはこの連戦が代表レース前半の山場になります。

また、年間のランキングポイントの積算(「東京オリンピック代表への道」を参照)もこの期間は大きく動いていくと思います。

中国オープンの詳細についてはこちらをご覧ください。
ワールドツアーについての解説はこちらをご覧ください。
T2ダイヤモンド大会についてはこちらをご覧ください。

2019年5月6日月曜日

早田ひながセルビアオープンで今年3度目の優勝

5月5日に終了した卓球のITTFチャレンジシリーズ セルビアオープンの女子シングルスで早田ひなが優勝した。今年の早田ひなの優勝は、2月ポルトガルオープン、3月のオマーンオープンに続いて3度目である。

ITTFニュースにほかの優勝者とともに取り上げられているので、女子シングルスに関する部分でだけ抜粋して紹介する。

ドリンコールと早田ひながタイトルを奪う

5月5日の日曜日、ベルグラードで行われたSeamaster 2019 ITTFチャレンジのセルビアオープンでドリンコールと早田ひながそれぞれ男子シングルスと女子シングルスで優勝した。


女子シングルス

日本の早田ひなは第1シードの実力を見せつけた。第5シードのロシアのミハイロワを一蹴すると(11-5, 11-4, 11-7, 11-8)、第2シードの香港の蘇慧音(ソ・ウェイヤン・ミニー)を倒して(11-9, 11-7, 10-12, 11-9, 11-9)、タイトルを奪取した。

早田ひなはすでに今年のポルトガルオープンとオマーンオープンで優勝しており、早田ひなにとっては、これが今年3度目のチャレンジシリーズの優勝になる。そして、同じ日本の芝田沙季の記録に並ぶにはもう1勝必要になる。芝田沙季は、昨年、ベルギーオープン、ベラルーシオープン、クロアチアオープン、スペインオープンの4大会で優勝している。

蘇慧音も一段上に進んだ。この決勝は、蘇慧音にとってITTFチャレンジシリーズおよびワールドツアーの大会でのはじめての女子シングルス決勝だった。
(イアン・マーシャル記者)
元のITTFニュースはこちらをご覧ください。

(ここからは筆者の記事です)

東京五輪代表レースにおける早田ひなの現状と今後

この優勝で早田ひなが獲得したポイントは850ポイントである。

今年は東京オリンピック代表選考の年であり、今年1年で獲得したポイントの内で上位8個のポイントの合計が11000~13000ポイント辺りがボーダーラインとなりそうなことを考えると850ポイントは少し物足りないポイントである。

しかし、昨年後半の国際大会の成績が振るわず、5月の世界ランキングで9番目の30位に位置する早田ひなにとっては少しでもポイントを稼いでおきたいところだろう。
(ちなみにポルトガルオープンとオマーンオープンの優勝ポイントは1100ポイント)

実際、早田ひなは昨年前半の成績はまあまあだったので、6月の世界ランキングで1350ポイント、7月の世界ランキングで1080ポイントが1年間の有効期限が切れて消失しさらにランキングを決めるポイントが減少する可能性がある。これを補うためには、5月の中国オープン、さらに6月の香港オープンとジャパンオープンなどポイントの高いワールドツアーでポイントを稼いでこれ以上のランキングの下降を食い止めたいところだ。

しかし、早田ひなは現在のランキングが低いためトップ選手の出場するこれらのワールドツアーには予選からの出場となるため、シードとなる選手(5月は石川、伊藤、平野、芝田、佐藤の5選手)が本戦から出場できるのに対して不利である。実際、3月のワールドツアープラチナのカタールオープンでは予選の最終戦で韓国選手に敗れて本戦に進めなかった。

一方、早田ひなはTリーグ全勝で、1月の全日本選手権では石川佳純(現在世界ランキング6位)、芝田沙季(同13位)、2月のポルトガルオープンで中国の劉詩雯(リュウ・シウェン、同4位)、オマーンオープンでは平野美宇(同9位)、台湾の鄭怡静(チェン・イーチン、同8位)を倒している。実力はトップ10選手と同等と言えるだろう。ワールドツアーで予選を突破し、本戦に進めれば、勝ち進んで高いポイントを稼ぐチャンスとなる。そうすれば、ランキングも上がりシード圏内に入りさらにチャンスが広がる。

その意味で、5月末から7月までワールドツアー5連戦が早田にとっての正念場と言えるだろう。

2019年1月2日水曜日

いよいよ東京オリンピックに向けた戦いが始まる? - 卓球の日本代表は来年1月に決定

2019年を迎えると東京オリンピックのある2020年を「来年」と呼ぶところまで近づき、徐々に各競技でオリンピック代表が決まってゆくと思います。

卓球は、東京オリンピックでは種目としては男子と女子のシングルス、男子と女子の団体戦、混合ダブルスが行われますが、代表として選ばれるのは男女それぞれ3名のみです。

選考基準としては、まずシングルスに出場する男女それぞれ2名を決めます。そして、この2名は「2020年1月の世界ランキングで日本人上位2名」が選ばれJOC(日本オリンピック委員会)に推薦されることになっています。残りの1名は団体戦にのみ出場する選手で、シングルスに選考された2名のどちらかと組んで団体戦でダブルスとシングルスを戦うことが想定されるため、シングルスに選ばれた選手とのダブルスの相性を考慮して日本卓球協会で決定しJOCに推薦することになっています。

この「世界ランキング」は正式にはITTF(国際卓球連盟)の世界ランキングです。この世界ランキングはITTFで承認された大会に出場し、その結果に基づいて獲得できるポイントの合計(過去1年間の最大8大会)の多い順で順位が付け付けられます。

問題は、この各大会で獲得出来るポイントを決めるシステム(ランキングシステム)が毎年変更されることです。

たとえば、2018年と2019年では大会での最終結果で得られるポイントの優勝ポイントに対する割合が、次のように大きく変更されました。

大会の最終結果 2018年 2018ワールドツアー 2019年 2019ワールドツアー
優勝 100% 1800 100% 1800
準優勝 90% 1620 80% 1440
準決勝敗退(ベスト4) 80% 1440 65% 1170
準々決勝敗退(ベスト8) 70% 1260 50% 900
2回戦敗退(ベスト16) 60% 1080 40% 720
1回戦敗退(ベスト32) 50% 900 30% 540

つまり、大会での結果が上位で終えた場合のポイントにより比重を置く形になりました。

たとえば、4大会での結果が次のような2選手がいた場合、

  • 選手A:準々決勝敗退が4回
  • 選手B:準優勝が1回、準決勝敗退が1回、2回戦敗退が1回、1回戦敗退が1回
2018年だと選手A、選手Bとも5040ポイントとなりますが、2019年だと選手Aは3600ポイント、選手Bは3870ポイントとなり270ポイントの差が付きます。

このようなランキングシステムの変更が毎年1月の世界ランキングからあるので、今年の12月末時点で日本人1位または2位でも、来年1月の世界ランキングで日本人1位または2位であるかどうかはわかりません。

とはいえ、来年1月のランキングシステムがどうなるかはわからないので選手としては、とにかくいい成績を上げてランキングシステムが変わっても揺るがない成績を残したいところでしょう。

ところで、今年のシニアの最初の国際試合はいつあるのかということですが、実は最初の国際大会のハンガリーオープン(ワールドツアー)は全日本選手権と日程が重なるため日本から参加する選手はいません。日本のトップ選手が出場しそうな次の大会は3月26日からのカタールオープン(ワールドツアープラチナ)です(調整のためにチャレンジシリーズに出場する選手もいるかもしれませんが)。
つまり、東京オリンピック代表権争いは実質このカタールオープンから12月中旬のグランドファイナルまでの9か月間に行われることになります。代表権を争う選手は、この期間体調を万全にし、故障なく大会で全力を出して戦ってほしいです。

[追記]1月2日に1月の世界ランキングが発表されました。ポイント内訳を調べると2017年および2018年に獲得したポイントは2019年のランキングシステムが適用されていません。世界ランキングの2018年以前のポイントが新ランキングシステムの影響を受けないなら、来年1月の世界ランキングも2020年の新ランキングシステムの影響を受けないと想定されるのでオリンピック代表を争う選手にとっては今年12月末のデータで考えればいいことになるので朗報ですね。

2019年世界ランキングシステムの詳細についてはこちらをご覧ください。

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