ITTFニュースにほかの優勝者とともに取り上げられているので、女子シングルスに関する部分でだけ抜粋して紹介する。
ドリンコールと早田ひながタイトルを奪う
5月5日の日曜日、ベルグラードで行われたSeamaster 2019 ITTFチャレンジのセルビアオープンでドリンコールと早田ひながそれぞれ男子シングルスと女子シングルスで優勝した。
女子シングルス
日本の早田ひなは第1シードの実力を見せつけた。第5シードのロシアのミハイロワを一蹴すると(11-5, 11-4, 11-7, 11-8)、第2シードの香港の蘇慧音(ソ・ウェイヤン・ミニー)を倒して(11-9, 11-7, 10-12, 11-9, 11-9)、タイトルを奪取した。
早田ひなはすでに今年のポルトガルオープンとオマーンオープンで優勝しており、早田ひなにとっては、これが今年3度目のチャレンジシリーズの優勝になる。そして、同じ日本の芝田沙季の記録に並ぶにはもう1勝必要になる。芝田沙季は、昨年、ベルギーオープン、ベラルーシオープン、クロアチアオープン、スペインオープンの4大会で優勝している。
蘇慧音も一段上に進んだ。この決勝は、蘇慧音にとってITTFチャレンジシリーズおよびワールドツアーの大会でのはじめての女子シングルス決勝だった。
(イアン・マーシャル記者)
元のITTFニュースはこちらをご覧ください。
(ここからは筆者の記事です)
東京五輪代表レースにおける早田ひなの現状と今後
この優勝で早田ひなが獲得したポイントは850ポイントである。
今年は東京オリンピック代表選考の年であり、今年1年で獲得したポイントの内で上位8個のポイントの合計が11000~13000ポイント辺りがボーダーラインとなりそうなことを考えると850ポイントは少し物足りないポイントである。
しかし、昨年後半の国際大会の成績が振るわず、5月の世界ランキングで9番目の30位に位置する早田ひなにとっては少しでもポイントを稼いでおきたいところだろう。
(ちなみにポルトガルオープンとオマーンオープンの優勝ポイントは1100ポイント)
実際、早田ひなは昨年前半の成績はまあまあだったので、6月の世界ランキングで1350ポイント、7月の世界ランキングで1080ポイントが1年間の有効期限が切れて消失しさらにランキングを決めるポイントが減少する可能性がある。これを補うためには、5月の中国オープン、さらに6月の香港オープンとジャパンオープンなどポイントの高いワールドツアーでポイントを稼いでこれ以上のランキングの下降を食い止めたいところだ。
しかし、早田ひなは現在のランキングが低いためトップ選手の出場するこれらのワールドツアーには予選からの出場となるため、シードとなる選手(5月は石川、伊藤、平野、芝田、佐藤の5選手)が本戦から出場できるのに対して不利である。実際、3月のワールドツアープラチナのカタールオープンでは予選の最終戦で韓国選手に敗れて本戦に進めなかった。
一方、早田ひなはTリーグ全勝で、1月の全日本選手権では石川佳純(現在世界ランキング6位)、芝田沙季(同13位)、2月のポルトガルオープンで中国の劉詩雯(リュウ・シウェン、同4位)、オマーンオープンでは平野美宇(同9位)、台湾の鄭怡静(チェン・イーチン、同8位)を倒している。実力はトップ10選手と同等と言えるだろう。ワールドツアーで予選を突破し、本戦に進めれば、勝ち進んで高いポイントを稼ぐチャンスとなる。そうすれば、ランキングも上がりシード圏内に入りさらにチャンスが広がる。
その意味で、5月末から7月までワールドツアー5連戦が早田にとっての正念場と言えるだろう。
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