2019年8月25日日曜日

平野美宇、中国選手に0-3から大逆転で勝利 - チェコオープン女子シングルス

卓球のチェコオープンの女子シングルス3日目の準々決勝で、平野美宇は中国選手と対戦しゲームカウント0-3と追い込まれたが、そこから4ゲームを連取し大逆転で勝利した。

平野美宇は同じく準々決勝で中国選手に勝利した石川佳純と8月25日最終日の準決勝で対戦する。勝った方が決勝戦に進出する。

平野美宇 vs 劉瑋珊(中国)    4-3 (8-11, 7-11, 10-12,11-8, 11-8, 11-8, 11-4)

平野美宇はなかなか劉瑋珊(リュウウェイシャン)の投げ上げサーブを崩せず、ゲーム中盤まで平行線で行くも押し切られるゲームが続いたあと、3ゲーム目では9-9から先にゲームポイントを掴んだが逆転で取られた。4ゲーム目も同様の展開で、相手のネットボールを転びながら返したボールを相手がミスして5-5に追いつくとミスもあったが10-8で先にゲームポイントを握り、相手の投げ上げサーブをリターンエースで取って1ゲームを返した。その後は相手のサーブに対応できるようになりポイントを先行できるようになり2ゲームを11-8で返して最終ゲームに持ち込んだ。最終ゲームは相手はなす術がなくなり平野の一方的な展開となった。

ファンとしてドキドキする試合だった。劉瑋珊(リュウウェイシャン)は中国女子では10番手辺りの選手と思われる。平野美宇は初めての対戦で判らないことを多かったのだろうが、この辺りの選手には余裕で勝ってほしいと思う。
準々決勝:平野美宇 vs 劉瑋珊(中国)


2019年8月6日火曜日

東京オリンピック代表レース、後半戦の展望

卓球の東京オリンピックのシングルス代表2名は2020年1月の世界ランキングで決まる。
そして、この来年1月の世界ランキングは主に今年1年の国際大会の成績で決まる。

今年の国際大会で日本選手の出場できる大会は、1月から7月までにワールドツアーとワールドツアープラチナが年間12大会中7大会、世界選手権やワールドカップなど大きな大会は6大会中2大会、T2ダイヤモンド大会は3大会中1大会が終了した。つまり、ワールドツアー以上の大会21大会中10大会、約半数が終了したことになり8月から12月が後半戦と考えられる(年間スケジュールはこちらを参照)。

そこで、前半戦を終えての状況と筆者が注目する後半戦のポイントを説明する。

1. 現状分析

まず、男女トップ3選手の現在のランキングポイントと内訳をまとめると次のようになる。

伊藤美誠   平野美宇  石川佳純 張本智和   水谷隼 丹羽孝希 
 ランキングポイント  10370 9590  9405  9535 7840 7690
 ①  2000  1500  1750  1465  1500  1500
 ②  1465 1500   1465  1440  1125  1170
③   1465  1465  1200  1250  900  900
 ④  1440  1170  1170  1200  900  900
 ⑤  1125  900  900  1125  900  750
⑥   900  900  900  1080  900  720
 ⑦  900  900  900  900  675  675
⑧   675  855  720  675  540  675
第1回T2ダイヤモンド   400  400  400  400  400  400
ここで①~⑧は現在のランキングポイントに算入されている獲得ポイントをポイントの高い順に並べたものである。どの大会のポイントか詳細に知りたい方はこちらを参照(女子男子)してほしい。また、どうして8個なのか分からない方は「2019年世界ランキングシステム」の説明を参照して欲しい。

ここでは、1000ポイント以上をより多く獲得している伊藤美誠と張本智和がリードしていることがわかる。
次に、女子3選手について高いポイント4個(①~④)の合計と平均を比べてみる。

 伊藤美誠  平野美宇  石川佳純
 ①+②+③+④ 6370  5635   5585
平均   1592 1409  1396

ここでは、下位のポイントは今後の大会で入れ替わる可能性があるため、上位4個に注目している。この表でわかるのは、伊藤美誠は現在合計のランキングポイントだけでなく、1個1個のポイントでも高いポイントを獲得していることだ。

このことから、後半戦では1000ポイント以上のポイントを獲得するだけでなく、高いポイントを獲得することが重要になってくる。

2. 後半戦の考察

「現状分析」から後半戦はまず1000ポイント未満のポイントをなくすこと、また1000ポイント以上のポイントを獲得するだけでなく、高いポイントを獲得することが重要なことがわかる。

そこで、後半戦の主要な大会で獲得できるポイントを整理してみよう。

 最終結果  優勝 準優勝   準決勝  準々決勝  ベスト16  ベスト32
 ワールドカップ 2550 1915  3位1660
4位1530
1275 1020  7~20位
765
 グランドファイナル 2550  2040 1660 1275  1020
 ワールドツアープラチナ  2250 1800 1465 1125  900  675
 ワールドツアー 1800 1440 1170  900  720  540
 アジア選手権 1800 1350 1170  900  720  540

なお、11月に開催されるはチームワールドカップは個人のポイントになるのは団体戦のシングルスに出て1勝した場合だけで1勝につき250ポイントを獲得できる。

ここで、後半戦を見ていく上で知っておきたいのは以下の点だ。
  1. ワールドカップに出場できるのは平野美宇、石川佳純、丹羽孝希、張本智和のみ
  2. ワールドカップは第4シードまでに入れば準決勝まで行ける可能性大
  3. アジアカップとアジア選手権のポイントは同時に算入できない
  4. アジア選手権のポイントは通常のワールドツアーと変わらない
アジアカップがワールドカップの予選を兼ねているのでアジアカップに出場していなければワールドカップには出場できない。また、ワールドカップは1か国2名の出場のため第4シード(シード順は最新の世界ランキング順)までに入ると中国選手と当たるのは準決勝以上となり高ポイントが期待できる。この点では、ワールドカップに出場しない伊藤美誠と水谷隼は不利になる。

また、アジア選手権のポイントとアジアカップのポイントはどちらか一方しかランキングポイントに算入できない。つまり、アジアカップ3位で1170ポイントを獲得している石川佳純と丹羽孝希は準決勝敗退では獲得ポイントが1170を越えず、決勝まで進んで優勝か準優勝でないかぎりランキングポイントの増加はない。その点で、8月末からTリーグも始まりスケジュールが過密になる後半戦でアジア選手権を回避した丹羽孝希は賢明かもしれない。逆に、石川佳純は体を休める絶好の機会だと思うのだが、アジア選手権出場を選んだのは日本のキャプテンとしての責任なのだろうか。

また、ワールドカップ出場がない伊藤美誠と水谷隼もアジア選手権を回避したので、後半戦はワールドツアー/プラチナとグランドファイナル、そしてチームワールドカップの7大会だけでポイントを稼ぐことになる。その分、1大会1大会に集中して高いポイントを目指す覚悟ということだろうか。

より詳細な後半戦の考察についてはこちらをご覧ください。

2019年7月30日火曜日

候英超が全中国選手権 男子シングルスで優勝

2018-19シーズンのTリーズでシーズン途中から木下マイスター東京に所属した候英超
が、7月30日に日本の全日本選手権にあたる全中国選手権の男子シングルスで優勝した。

ITTFニュースに取り上げられているのでちょっと紹介する。

候英超が歴史を作った!

2019年7月30日

候英超が39歳で最年長の中国チャンピオンになる。前回優勝から19年ぶり。

全中国選手権で勝利に興奮する候英超
それは、新しいミレニアム(千年)が始まった年、ジョージW.ブッシュが大統領に選出された年、ラッセル・クロウが『グラディエーター』に出た年、オーストラリアの水泳選手イアン・ソープがシドニーオリンピックで5個のメダルを獲った年である。

ご存じないかもしれないが、2000年は候英超が全中国選手権で前回金メダルを獲った年でもある。候英超はその時、20歳だった。

中国国家チームで15年を過ごした後、2013年1月に候英超は国家チームを離れることを決め、ヨーロッパ、ポーランド、ロシア、フランス、オーストリアのリーグで活躍し始めた。このようなリーグへの参加で、候英超は遊牧民のような卓球の旅でほとんど過ごしていた。

候英超のキャリアでそれまでなかったものでは、この旅のカットマンが2018年から再度表舞台に立ち、カナダ代表として出場して、香港オープンで韓国の鄭栄植を打ち負かしたことだろう。

今回の全中国選手権では、候英超は劉丁碩、周啓豪を倒した後、世界ランキング6位でトーナメントでも有力視されていた梁靖崑にショックを与え、中国で10代の天才と認められ2週間前のオーストラリアオープンで馬龍を倒した王楚欽を負かしてしまった。

候英超は、決勝での4-0の勝利に喜んだが、この瞬間を記録に留めるというほどではなかった。

「王楚欽は肩に痛みがあったようだ。これは、今日の決勝で4-0で勝てた要因の1つだろう。今は、子供も2人いる。19年前に初めて選手権を取ったときに比べると、考え方もメンタルも成長している。コートでリラックスしていられるようになったし、本当に自分自身が楽しみたいと思っている。」候英超

候英超のストーリーはあるインスピレーションを与えるもののだ。これは、ITTFワールドベテランズツアーで掲げられているモットー「Better With Age」(年齢とともに充実)にも通じる。

中国の今までにないタイプの全中国チャンピオンである候英超は、次に何を見せてくれるのだろうか。

(訳者注:2000年は黄金トリオの平野美宇、伊藤美誠、早田ひなが生まれた年でもありますね。)
元のITTF Newsの記事はこちらをご覧ください。

2019年7月27日土曜日

来月から今年後半戦、まずはブルガリアオープンから


 5月末の中国オープンから7月中旬のT2ダイヤモンドまで6大会が集中したアジアシリーズが終わり、4週空いて8月15日からワールドツアーのブルガリアオープンが始まります。

このブルガリアオープンの翌週には同じワールドツアーのチェコオープンが開催されますが、8月以降年内のワールドツアー/プラチナは舞台がアジアからヨーロッパに移ります。また、日本選手は1月のハンガリーオープン(ワールドツアー)に出場していないので、ワールドツアー/プラチナは3月末のカタールオープンから6大会を終え、8月からワールドツアー/プラチナ5大会とグランドファイナルがあるので、このブルガリアオープンからが実質今年の後半戦と言っていいでしょう。

実際に、8月以降はワールドツアー/プラチナ5大会と12月のグランドファイナル以外に、アジア選手権、ワールドカップ、チームワールドカップ、T2ダイヤモンド(2大会)と大きな大会だけでも前半より多く開催されます(年内の大会スケジュールはこちらを参照)。


来年の東京オリンピックのシングルス代表を目指す選手にとっては、選考基準の2020年1月の世界ランキングに関わる大会はまだ半分以上が残っています。これからの頑張りでまだまだ結果が変わるので、1戦1戦を大事に、また体調にも注意して、戦っていってほしいと思います。

ブルガリアオープンの概要、大会日程、出場選手、見どころ、ライブ配信の視聴法についてはこちらをご覧ください。

2019年7月16日火曜日

【卓球】T2ダイヤモンド マレーシアが開催(7/18~21)

5月末からの2か月にわたる6連戦の最後の大会となる2019 T2ダイヤモンド大会 マレーシアが7月18日から4日間にわたって行われる。
トップ16選手のみ出場、1大会の賞金総額50万ドル、試合をエキサイティングに魅せるための試合会場、試合時間の短縮、特殊な試合ルール、そして世界ランキングポイントにプラスアルファされるポイントとすべてが新しい試みの大会になっている。

日本選手は、平野美宇、石川佳純、伊藤美誠、加藤美優、張本智和、水谷隼、丹羽孝希の7選手が出場する。

試合は毎日、日本時間の午後1時と午後7時にそれぞれ4試合連続で行われる、夜9時からBSテレ東で2時間のテレビ放送がある。

T2ダイヤモンド大会 マレーシアの大会の概要、大会日程、出場選手、テレビ放送スケジュールについてはこちらをご覧ください。



2019年7月15日月曜日

オーストラリアオープン後のワールドツアーポイントランキング(女子)

7/14にオーストラリアオープン」が終了しオーストラリアオープンの結果が確定したので
ワールドツアーポイントランキング(ワールドツアースタンディング)を予想してみました。
とりあえず女子のみです。
ハンガリーオープンから今回のオーストラリアオープンまでの7大会の合計のポイントです。
9/26~29に中国の海口で開催される第2回T2ダイアモンドはこのオーストラリアオープンまでの獲得ポイントの合計が基準になります。

順位 選手名 現在の累計 オーストラリアOP ポイント
1 孫穎莎 1319 優勝 500
2 陳夢 1300 QF 100
3 王曼昱 1051 R32 25
4 劉詩雯 779
5 丁寧 775 準優勝 300
6 伊藤美誠 681 SF 200
7 平野美宇 429 R16 50
8 朱雨玲 406 R32 25
9 王芸迪 383
10 石川佳純 372 SF 200
11 馮天薇 255 R32 25
12 鄭怡静 254 R32 25
13 陳幸同 239
14 佐藤瞳 232 R16 50
15 何卓佳 182
16 顧玉婷 175
17 田志希 172 R16 50
18 杜凱栞 165 R32 25
19 芝田沙季 147 R32 25
20 孫銘陽 132 QF 100


2019年6月23日日曜日

卓球の7月の世界ランキングを予測シミュレーションしてみた

ワールドツアーの香港オープンとワールドツアープラチナのジャパンオープンが終了して、6月のシニアのランキングに関する大会がポイントの低いヨーロッパ競技大会だけになったので、7月の世界ランキングを予測してみました。

ちなみに正式な7月の世界ランキングは7月2日に発表されます。

7月の世界ランキングの順位とランキングポイントの予測と、香港オープンとジャパンオープンでの最終結果と獲得ポイントは以下のとおりです。

(女子)
順位 選手 7月ポイント 香港OP結果 獲得ポイント ジャパンOP結果 獲得ポイント
1 陳夢 16215 準決勝 1465
2 劉詩雯 15510 準優勝 1800
3 丁寧 14905 2回戦 900
4 朱雨玲 14710 1回戦 675
5 王曼昱 14045 準々決勝 1125
6 石川佳純 13308 2回戦 720 2回戦 900
7 伊藤美誠 12735 準優勝 1440 1回戦 675
8 鄭怡静 12465 準決勝 1170 1回戦 675
9 平野美宇 11965 準決勝 1170 準決勝 1465
10 徐孝元 11120 準々決勝 900 1回戦 675
(メモ)結果の下の「1回戦」は1回戦敗退を、「準々決勝」は準々決勝敗退を指します。

(男子)
順位 選手 7月ポイント 香港OP結果 獲得ポイント ジャパンOP結果 獲得ポイント
1 許昕 14945 優勝 2250
2 林高遠 14835 優勝 1800 2回戦 900
3 樊振東 14670 準決勝 1465
4 張本智和 13495 準優勝 1440 1回戦 675
5 馬龍 13125 準々決勝 1125
6 梁靖崑 12804 準決勝 1170 準々決勝 1125
7 ボル 12625 準々決勝 900
8 カルデラノ 12590 準々決勝 1125
9 ファルク 11595 準々決勝 900
10 張禹珍 11534 2回戦 720 準々決勝 1125

世界ランキングの順位を決める基準となるランキングポイントの計算では、香港オープンとジャパンオープンの獲得ポイントを単純に6月のランキングポイントに加算するわけではありません。ランキングポイント変動の詳細についてはこちらをご覧ください。

注目の投稿

第13週の世界ランキング(女子シングルス)をシミュレーション

  WTT中東ハブ終了後の第11週の世界ランキング(女子シングルス)シミュレーション しましたが、記事の最後に以下のように説明したように2021年に獲得したポイントを足し合わせる「ベース」は年末に向かって減っていきます。 『「ベース」は昨年2020年12月のランキングポイントを元...