2019年9月8日日曜日

卓球の東京オリンピック代表レースを今後の大会からシミュレーション(男子偏)

卓球の東京オリンピックのシングルス代表は男女それぞれ2名で、来年2020年1月の世界ランキングでの日本選手上位2名が選出されることになっている。

この来年1月の世界ランキングは今年1年間に出場した国際大会と昨年の世界選手権の獲得ポイントで決まる。このため、来年1月の世界ランキングの対象になる大会での獲得ポイントをランキングポイントの方法に従って計算したのが「東京オリンピック代表への道」に載せている積算ポイントで、現在は張本智和がダントツのトップでそれを水谷隼と丹羽孝希が追う形になっている。水谷隼と丹羽孝希の差は少ないが、4位以下は大きく離れているため実質水谷隼と丹羽孝希の2位争いという構図だ。

この3選手の9月7日現在の積算ポイントは以下のようになっている。

1月のポイント 張本智和 水谷隼 丹羽孝希
① 1800 ブルガリアOP 1500 2018WTTC 1500 2019WTTC
② 1465 中国OP 1125 カタールOP 1170 アジアカップ
③ 1440 香港OP 900 ジャパンOP 900 中国OP
④ 1250 2018WTTC 900 香港OP 900 カタールOP
⑤ 1200 2019WTTC 900 中国OP 750 2018WTTC
⑥ 1125 カタールOP 900 2019WTTC 720 香港OP
⑦ 1080 アジアカップ 900 ブルガリアOP 675 豪州OP
⑧ 900 韓国OP 720 チェコOP 675 ジャパンOP
T2マレーシア 400 400 400
T2シンガポール
10660 8245 7690
(メモ)WTTC=世界選手権、OP=オープン、T2=T2ダイヤモンド大会

また、今年年内に行われるワールドツアー以上の主要大会で残っているのは以下の8大会で、3選手の各大会へのエントリー状況、および獲得できるポイントは以下のようになっている。

大会 開始日 張本 水谷 丹羽 ベスト8 ベスト4 準優勝 優勝
アジア選手権 9月15日 〇 × × 900 1170 1350 1800
スウェーデンOP 10月1日 〇 〇 〇 900 1170 1440 1800
ドイツOP 10月8日 〇 〇 〇 1125 1465 1800 2250
チームワールドカップ 11月6日 〇 〇 〇



オーストリアOP 11月12日 〇 〇 〇 1275 1465 1440 2250
T2マレーシア 11月21日 〇 〇 〇 500 600/700 800 1000
男子ワールドカップ 11月29日 〇 × 〇 1275 1530/1660 800 1000
グランドファイナル 12月12日 〇 〇 〇 1275 1660 2040 2550
(メモ)ベスト4の1530/1660は3位決定戦があり4位が1530、3位が1660

ここで水谷隼が男子ワールドカップにはエントリーしていないことがわかる。これは、男子ワールドカップに出場できるのは各国2名でかつ予選を兼ねている各大陸のカップ戦(アジアはアジアカップ)に出場していることが出場条件のためだ。また、アジア選手権には、水谷隼と丹羽孝希がエントリーされていない。丹羽孝希は会期が重なっているパラグアイオープンにエントリーしているためと思われるが水谷隼については不明だ。

丹羽孝希がエントリーしているパラグアイオープンはチャレンジプラスシリーズの大会で優勝ポイントが1100ポイントあるが、南米のためか男子シングルスのエントリーが50名ほどで丹羽以外で最高世界ランキングは32位の選手なので、丹羽は出場すれば優勝の可能性が大きい。現状1000ポイント以上が2個しか取れていない丹羽にとってはこの優勝ポイントは価値がある。また、丹羽は4月のアジアカップで3位で1170ポイントを獲得している。ランキングポイントに算入する8大会には各大陸のカップ戦と各大陸の選手権(アジアの場合はアジア選手権)のポイントはどちらか一方しか算入できないので、丹羽がアジア選手権での獲得ポイントを算入するには1170を超えるポイントが必要でこれは決勝に進出しなければならないことを意味する。つまり、丹羽孝希はアジア選手権で決勝に進出するよりもパラグアイオープンで優勝する方が確率が高いとしてパラグアイオープンにエントリーしたと考えられる。ただし、準優勝だと880ポイントなので意味がなくなる(ランキングポイントの計算方法については2019年の世界ランキングシステムの説明を参照)。

また水谷隼の出場しない男子ワールドカップでのポイントも気になる。昨年も張本智和と丹羽孝希が出場しベスト16が出場できるステージ2には問題なく進んだが二人とも準々決勝で敗退している。そこで、このシミュレーションでは二人の結果を昨年同様に準々決勝敗退とし1275ポイントと仮定する。

残りの大会は3選手ともすべてベスト8と仮定したいと思う。。

このような仮定で最初の表を計算しなおすと以下のようになる。

張本 水谷 丹羽
① 1800 ブルガリアOP 1500 2018WTTC 1500 2019WTTC
② 1465 中国OP 1125 カタールOP 1170 アジアカップ
③ 1440 香港OP 900 2019WTTC 900 中国OP
④ 1250 2018WTTC 900 中国OP 1000 パラグアイOP
⑤1200 2019WTTC 900 ブルガリアOP 1125 ドイツOP
⑥ 1125 カタールOP 1125 ドイツOP 1275 男子WC
⑦ 1275 男子WC 1125 オーストリアOP 1125 オーストリアOP
⑧グランドファイナル 1275 1275 1275
T2Dマレーシア 400 400 400
T2Dシンガポール 500 500 500
1月のポイント 11730 9750 10370
(メモ)WC=ワールドカップ

上の表で赤字の数字が今後開催される試合の仮想ポイントになる。丹羽孝希に不確定なポイントが多いものの、丹羽は水谷隼を上回るために戦略的に出場大会を選んでいることがわかるだろう。丹羽はパラグアイオープンで優勝し、ワールドカップで昨年以上の結果を残し、ワールドツアー/プラチナとグランドファイナルで水谷と大差がつかなければ東京オリンピックのシングルス代表が見えてくる。

一方、水谷隼はワールドツアー/プラチナとグランドファイナルと丹羽に差を付けなければ東京オリンピックのシングルス代表の座は見えてこない。

水谷と丹羽には不確定なポイントが多いので各大会の実際の結果でこのシミュレーションも微妙に変わってくるだろうが、男子ワールドカップは1つのチェックポイントになるだろう。

なお、シミュレーションではチームワールドカップを外している。チームワールドカップは団体戦で戦われるが団体戦の中でのシングルスの1勝は250ポイントに数えられる。つまり、大会中に5勝すればチームワールドカップのポイントは1250ポイントになるので無視できるポイントではない。また、1人の選手に2点起用が集中すると1人だけポイントが多くなることもある。今年は各大会の獲得ポイントが東京オリンピック代表の選考に関わってくるので、もちろん倉嶋監督は優勝を狙うための最善の起用を考えるだろうが、そのために2点起用が1人の選手に集中して代表選考に影響を与えないように望みたい。

同様のシミュレーションについては、こちらの9月の世界ランキングのトピック(こちらを参照)でも説明している。

2019年9月7日土曜日

卓球の東京オリンピック代表レースを今後の大会からシミュレーション(女子偏)

卓球の東京オリンピックのシングルス代表は男女それぞれ2名で、来年2020年1月の世界ランキングでの日本選手上位2名が選出されることになっている。

この来年1月の世界ランキングは今年1年間に出場した国際大会と昨年の世界選手権の獲得ポイントで決まる。このため、来年1月の世界ランキングの対象になる大会での獲得ポイントをランキングポイントの方法に従って計算したのが「東京オリンピック代表への道」に載せている積算ポイントで、現在はトップ3名が4位以下を大きく引き離している。

この3選手の9月7日現在の積算ポイントは以下のようになっている。

1月のポイント 伊藤美誠 平野美宇 石川佳純
① 2000 2018WTTC 1500 2018WTTC 1750 2018WTTC
② 1465 豪州OP 1500 2019WTTC 1465 豪州OP
③ 1465 中国OP 1465 ジャパンOP 1200 2019WTTC
④ 1440 香港OP 1440 チェコOP 1170 アジアカップ
⑤ 1170 ブルガリアOP 1170 香港OP 1170 チェコOP
⑥ 1125 カタールOP 900 豪州OP 900 ジャパンOP
⑦ 900 韓国OP 900 中国OP 900 中国OP
⑧ 900 2019WTTC 900 カタールOP 900 ブルガリアOP
T2マレーシア 400 400 400
T2シンガポール
10865 10175 9855
(メモ)WTTC=世界選手権、OP=オープン、T2=T2ダイヤモンド大会

また、今年年内に行われるワールドツアー以上の主要大会は以下の8大会で3選手の各大会へのエントリー状況、および獲得できるポイントは以下のようになっている。

大会 開始日 伊藤 平野 石川 ベスト8 ベスト4 準優勝 優勝
アジア選手権 9月15日 X 〇 〇 900 1170 1350 1800
スウェーデンOP 10月1日 〇 〇 〇 900 1170 1440 1800
ドイツOP 10月8日 〇 〇 〇 1125 1465 1800 2250
女子ワールドカップ 10月18日 × 〇 〇 1275 1530/1660 1915 2550
チームワールドカップ 11月6日 〇 〇 〇
オーストリアOP 11月12日 〇 〇 〇 1275 1465 1440 2250
T2マレーシア 11月21日 〇 〇 〇 500 600/700 800 1000
グランドファイナル 12月12日 〇 〇 〇 1275 1660 2040 2550
(メモ)ベスト4の1530/1660は3位決定戦があり4位が1530、3位が1660

ここで伊藤美誠がアジア選手権と女子ワールドカップにはエントリーしていないことがわかる。女子ワールドカップに出場できるのは各国2名でかつ予選を兼ねている各大陸のカップ戦(アジアはアジアカップ)に出場していることが出場条件のため伊藤美誠は出場できない。アジア選手権にエントリーされていない理由は不明だが、当初アジア選手権と日程が重なっているパラグアイオープンに早田ひなとともにエントリーしていたため、自分で選択したとも考えられる。パラグアイオープンはチャレンジプラスシリーズの大会で優勝ポイントが1100ポイントあるが、南米のためか女子シングルスのエントリーが40名ほどで出場すれば優勝の可能性があった。しかし、平野美宇と石川佳純がチェコオープンでそれぞれ1440ポイントと1170ポイントを獲得したため算入する8大会(最初の表の①~⑧)のポイントがすべて1100ポイントを越える必要が出てきた。そのために、伊藤美誠はチェコオープン後にパラグアイオープンの出場をキャンセルしたのではないかと見ている(なぜ8大会かは2019年の世界ランキングシステムの説明を参照)。

ここでやはり気になるのは伊藤美誠の出場しないワールドカップでのポイントである。昨年は石川佳純は第3シードで4位、平野美宇は第5シードで準々決勝で石川佳純と対戦して敗れている。今年は現在の世界ランキングだと石川佳純が第3シード、平野美宇が第4シードで二人とも準決勝までお互いと中国選手に当たらない可能性がある。まだ、アジア選手権の結果が出るまでは決定ではないが、平野美宇と石川佳純が第4シード以上になる可能性が高い。そこで、このシミュレーションではまず二人が4位以上を獲ると仮定してそれぞれの獲得ポイントを4位の1530ポイントとする。

残りの大会は3選手ともすべてベスト8と仮定したいと思う。アジア選手権は平野美宇と石川佳純が第8シードまでに入るので準々決勝に進む可能性は高い。準々決勝では中国選手と対戦する可能性が高いが中国選手以外と対戦する確率も30%ほどある。このシミュレーションでは、アジア選手権も他の大会と同様にベスト8と仮定する。

このような仮定で最初の表を計算しなおすと以下のようになる。

伊藤 平野 石川
① 2000 2018WTTC 1500 2018WTTC 1750 2018WTTC
② 1465 豪州OP 1500 2019WTTC 1465 豪州OP
③ 1465 中国OP 1465 ジャパンOP 1200 2019WTTC
④ 1440 香港OP 1440 チェコOP 1170 アジアカップ
⑤ 1170 ブルガリアOP 1170 香港OP 1170 チェコOP
⑥ 1125 カタールOP 1530 女子WC 1530 女子WC
⑦ドイツ/オーストリアOP 1125 1125 1125
⑧グランドファイナル 1275 1275 1275
T2Dマレーシア 400 400 400
T2Dシンガポール 500 500 500
1月のポイント 11965 11905 11585

どうだろうか。接戦にするために平野美宇と石川佳純の女子ワールドカップの結果を4位としているものの昨年の石川佳純の結果を考えれば第4シードまでに入れば可能な結果だ。
実際に、そのワールドカップの結果やその他の大会でベスト8以上の結果(あるいはベスト16以下)を出すことで変わってくるほど微妙だと思わないだろうか。

なお、シミュレーションではチームワールドカップを外している。チームワールドカップは団体戦で戦われるが団体戦の中でのシングルスの1勝は250ポイントに数えられる。つまり、大会中に5勝すればチームワールドカップのポイントは1250ポイントになるので無視できるポイントではない。また、1人の選手に2点起用が集中すると1人だけポイントが多くなることもある。実際、昨年2月に行われたチームワールドカップでは石川佳純が2点起用で伊藤美誠と早田ひながダブルスという布陣だったので石川佳純が5勝で1500ポイント(昨年は1勝が300ポイント)だったが伊藤美誠は1勝で300ポイントだった。昨年はその大会のポイントだけだったが、今年は東京オリンピック代表の選考に関わってくる。もちろん、馬場監督は優勝を狙うための最善の起用を考えるだろうが、そのために2点起用が1人の選手に集中して代表選考に影響を与えないように望みたい。

同様のシミュレーションについては、こちらの9月の世界ランキングのトピック(こちらを参照)でも説明している。

2019年8月25日日曜日

平野美宇、中国選手に0-3から大逆転で勝利 - チェコオープン女子シングルス

卓球のチェコオープンの女子シングルス3日目の準々決勝で、平野美宇は中国選手と対戦しゲームカウント0-3と追い込まれたが、そこから4ゲームを連取し大逆転で勝利した。

平野美宇は同じく準々決勝で中国選手に勝利した石川佳純と8月25日最終日の準決勝で対戦する。勝った方が決勝戦に進出する。

平野美宇 vs 劉瑋珊(中国)    4-3 (8-11, 7-11, 10-12,11-8, 11-8, 11-8, 11-4)

平野美宇はなかなか劉瑋珊(リュウウェイシャン)の投げ上げサーブを崩せず、ゲーム中盤まで平行線で行くも押し切られるゲームが続いたあと、3ゲーム目では9-9から先にゲームポイントを掴んだが逆転で取られた。4ゲーム目も同様の展開で、相手のネットボールを転びながら返したボールを相手がミスして5-5に追いつくとミスもあったが10-8で先にゲームポイントを握り、相手の投げ上げサーブをリターンエースで取って1ゲームを返した。その後は相手のサーブに対応できるようになりポイントを先行できるようになり2ゲームを11-8で返して最終ゲームに持ち込んだ。最終ゲームは相手はなす術がなくなり平野の一方的な展開となった。

ファンとしてドキドキする試合だった。劉瑋珊(リュウウェイシャン)は中国女子では10番手辺りの選手と思われる。平野美宇は初めての対戦で判らないことを多かったのだろうが、この辺りの選手には余裕で勝ってほしいと思う。
準々決勝:平野美宇 vs 劉瑋珊(中国)


2019年8月6日火曜日

東京オリンピック代表レース、後半戦の展望

卓球の東京オリンピックのシングルス代表2名は2020年1月の世界ランキングで決まる。
そして、この来年1月の世界ランキングは主に今年1年の国際大会の成績で決まる。

今年の国際大会で日本選手の出場できる大会は、1月から7月までにワールドツアーとワールドツアープラチナが年間12大会中7大会、世界選手権やワールドカップなど大きな大会は6大会中2大会、T2ダイヤモンド大会は3大会中1大会が終了した。つまり、ワールドツアー以上の大会21大会中10大会、約半数が終了したことになり8月から12月が後半戦と考えられる(年間スケジュールはこちらを参照)。

そこで、前半戦を終えての状況と筆者が注目する後半戦のポイントを説明する。

1. 現状分析

まず、男女トップ3選手の現在のランキングポイントと内訳をまとめると次のようになる。

  伊藤美誠   平野美宇  石川佳純 張本智和   水谷隼 丹羽孝希 
 ランキングポイント  10370  9590  9405  9535  7840  7690
 ①  2000  1500  1750  1465  1500  1500
 ②  1465 1500   1465  1440  1125  1170
③   1465  1465  1200  1250  900  900
 ④  1440  1170  1170  1200  900  900
 ⑤  1125  900  900  1125  900  750
⑥   900  900  900  1080  900  720
 ⑦  900  900  900  900  675  675
⑧   675  855  720  675  540  675
第1回T2ダイヤモンド   400  400  400  400  400  400
ここで①~⑧は現在のランキングポイントに算入されている獲得ポイントをポイントの高い順に並べたものである。どの大会のポイントか詳細に知りたい方はこちらを参照(女子・男子)してほしい。また、どうして8個なのか分からない方は「2019年世界ランキングシステム」の説明を参照して欲しい。

ここでは、1000ポイント以上をより多く獲得している伊藤美誠と張本智和がリードしていることがわかる。
次に、女子3選手について高いポイント4個(①~④)の合計と平均を比べてみる。

   伊藤美誠  平野美宇  石川佳純
 ①+②+③+④ 6370  5635   5585
平均   1592 1409  1396

ここでは、下位のポイントは今後の大会で入れ替わる可能性があるため、上位4個に注目している。この表でわかるのは、伊藤美誠は現在合計のランキングポイントだけでなく、1個1個のポイントでも高いポイントを獲得していることだ。

このことから、後半戦では1000ポイント以上のポイントを獲得するだけでなく、高いポイントを獲得することが重要になってくる。

2. 後半戦の考察

「現状分析」から後半戦はまず1000ポイント未満のポイントをなくすこと、また1000ポイント以上のポイントを獲得するだけでなく、高いポイントを獲得することが重要なことがわかる。

そこで、後半戦の主要な大会で獲得できるポイントを整理してみよう。

 最終結果  優勝 準優勝   準決勝  準々決勝  ベスト16  ベスト32
 ワールドカップ  2550  1915  3位1660
4位1530
1275   1020  7~20位
765
 グランドファイナル  2550  2040  1660  1275  1020  
 ワールドツアープラチナ  2250  1800  1465  1125  900  675
 ワールドツアー  1800  1440  1170  900  720  540
 アジア選手権  1800  1350  1170  900  720  540

なお、11月に開催されるはチームワールドカップは個人のポイントになるのは団体戦のシングルスに出て1勝した場合だけで1勝につき250ポイントを獲得できる。

ここで、後半戦を見ていく上で知っておきたいのは以下の点だ。
  1. ワールドカップに出場できるのは平野美宇、石川佳純、丹羽孝希、張本智和のみ
  2. ワールドカップは第4シードまでに入れば準決勝まで行ける可能性大
  3. アジアカップとアジア選手権のポイントは同時に算入できない
  4. アジア選手権のポイントは通常のワールドツアーと変わらない
アジアカップがワールドカップの予選を兼ねているのでアジアカップに出場していなければワールドカップには出場できない。また、ワールドカップは1か国2名の出場のため第4シード(シード順は最新の世界ランキング順)までに入ると中国選手と当たるのは準決勝以上となり高ポイントが期待できる。この点では、ワールドカップに出場しない伊藤美誠と水谷隼は不利になる。

また、アジア選手権のポイントとアジアカップのポイントはどちらか一方しかランキングポイントに算入できない。つまり、アジアカップ3位で1170ポイントを獲得している石川佳純と丹羽孝希は準決勝敗退では獲得ポイントが1170を越えず、決勝まで進んで優勝か準優勝でないかぎりランキングポイントの増加はない。その点で、8月末からTリーグも始まりスケジュールが過密になる後半戦でアジア選手権を回避した丹羽孝希は賢明かもしれない。逆に、石川佳純は体を休める絶好の機会だと思うのだが、アジア選手権出場を選んだのは日本のキャプテンとしての責任なのだろうか。

また、ワールドカップ出場がない伊藤美誠と水谷隼もアジア選手権を回避したので、後半戦はワールドツアー/プラチナとグランドファイナル、そしてチームワールドカップの7大会だけでポイントを稼ぐことになる。その分、1大会1大会に集中して高いポイントを目指す覚悟ということだろうか。

より詳細な後半戦の考察についてはこちらをご覧ください。

2019年7月30日火曜日

候英超が全中国選手権 男子シングルスで優勝

2018-19シーズンのTリーズでシーズン途中から木下マイスター東京に所属した候英超
が、7月30日に日本の全日本選手権にあたる全中国選手権の男子シングルスで優勝した。

ITTFニュースに取り上げられているのでちょっと紹介する。

候英超が歴史を作った!

2019年7月30日

候英超が39歳で最年長の中国チャンピオンになる。前回優勝から19年ぶり。

全中国選手権で勝利に興奮する候英超
それは、新しいミレニアム(千年)が始まった年、ジョージW.ブッシュが大統領に選出された年、ラッセル・クロウが『グラディエーター』に出た年、オーストラリアの水泳選手イアン・ソープがシドニーオリンピックで5個のメダルを獲った年である。

ご存じないかもしれないが、2000年は候英超が全中国選手権で前回金メダルを獲った年でもある。候英超はその時、20歳だった。

中国国家チームで15年を過ごした後、2013年1月に候英超は国家チームを離れることを決め、ヨーロッパ、ポーランド、ロシア、フランス、オーストリアのリーグで活躍し始めた。このようなリーグへの参加で、候英超は遊牧民のような卓球の旅でほとんど過ごしていた。

候英超のキャリアでそれまでなかったものでは、この旅のカットマンが2018年から再度表舞台に立ち、カナダ代表として出場して、香港オープンで韓国の鄭栄植を打ち負かしたことだろう。

今回の全中国選手権では、候英超は劉丁碩、周啓豪を倒した後、世界ランキング6位でトーナメントでも有力視されていた梁靖崑にショックを与え、中国で10代の天才と認められ2週間前のオーストラリアオープンで馬龍を倒した王楚欽を負かしてしまった。

候英超は、決勝での4-0の勝利に喜んだが、この瞬間を記録に留めるというほどではなかった。

「王楚欽は肩に痛みがあったようだ。これは、今日の決勝で4-0で勝てた要因の1つだろう。今は、子供も2人いる。19年前に初めて選手権を取ったときに比べると、考え方もメンタルも成長している。コートでリラックスしていられるようになったし、本当に自分自身が楽しみたいと思っている。」候英超

候英超のストーリーはあるインスピレーションを与えるもののだ。これは、ITTFワールドベテランズツアーで掲げられているモットー「Better With Age」(年齢とともに充実)にも通じる。

中国の今までにないタイプの全中国チャンピオンである候英超は、次に何を見せてくれるのだろうか。

(訳者注:2000年は黄金トリオの平野美宇、伊藤美誠、早田ひなが生まれた年でもありますね。)
元のITTF Newsの記事はこちらをご覧ください。

2019年7月27日土曜日

来月から今年後半戦、まずはブルガリアオープンから


 5月末の中国オープンから7月中旬のT2ダイヤモンドまで6大会が集中したアジアシリーズが終わり、4週空いて8月15日からワールドツアーのブルガリアオープンが始まります。

このブルガリアオープンの翌週には同じワールドツアーのチェコオープンが開催されますが、8月以降年内のワールドツアー/プラチナは舞台がアジアからヨーロッパに移ります。また、日本選手は1月のハンガリーオープン(ワールドツアー)に出場していないので、ワールドツアー/プラチナは3月末のカタールオープンから6大会を終え、8月からワールドツアー/プラチナ5大会とグランドファイナルがあるので、このブルガリアオープンからが実質今年の後半戦と言っていいでしょう。

実際に、8月以降はワールドツアー/プラチナ5大会と12月のグランドファイナル以外に、アジア選手権、ワールドカップ、チームワールドカップ、T2ダイヤモンド(2大会)と大きな大会だけでも前半より多く開催されます(年内の大会スケジュールはこちらを参照)。


来年の東京オリンピックのシングルス代表を目指す選手にとっては、選考基準の2020年1月の世界ランキングに関わる大会はまだ半分以上が残っています。これからの頑張りでまだまだ結果が変わるので、1戦1戦を大事に、また体調にも注意して、戦っていってほしいと思います。

ブルガリアオープンの概要、大会日程、出場選手、見どころ、ライブ配信の視聴法についてはこちらをご覧ください。

2019年7月16日火曜日

【卓球】T2ダイヤモンド マレーシアが開催(7/18~21)

5月末からの2か月にわたる6連戦の最後の大会となる2019 T2ダイヤモンド大会 マレーシアが7月18日から4日間にわたって行われる。
トップ16選手のみ出場、1大会の賞金総額50万ドル、試合をエキサイティングに魅せるための試合会場、試合時間の短縮、特殊な試合ルール、そして世界ランキングポイントにプラスアルファされるポイントとすべてが新しい試みの大会になっている。

日本選手は、平野美宇、石川佳純、伊藤美誠、加藤美優、張本智和、水谷隼、丹羽孝希の7選手が出場する。

試合は毎日、日本時間の午後1時と午後7時にそれぞれ4試合連続で行われる、夜9時からBSテレ東で2時間のテレビ放送がある。

T2ダイヤモンド大会 マレーシアの大会の概要、大会日程、出場選手、テレビ放送スケジュールについてはこちらをご覧ください。



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